蜆塚貝塚出土人骨の分析を始めました
静岡県浜松市に所在する蜆塚貝塚からは、多数の人骨が出土しています。
これらの人骨は、群集して一つの墓域を形成しているのですが、興味深いのは男性と女性で頭の向きをほぼ逆に変えていることです。このことから、縄文時代の性的区分の例としてしばしば取り上げられます。また、若い男女が合葬され、男性が女性を腕枕する形で埋葬されていたことから、これを夫婦の合葬例と見る向きもあるようです。
まずは年代測定をさせていただき、食性分析でどのような食料を摂取していたのかシミュレーションをします。その後、可能であればDNA分析へと進みます。どのような結果が出てくるのか楽しみです。
写真は東京大学総合研究博物館で、人骨の鑑定とサンプリングをされている近藤修先生と米田穣先生です。研究の最前線にいらっしゃる先生方に試料採取をお願いするという、ものすごく贅沢な研究をさせていただいています。感謝、感謝。