コロナ禍の中で
研究代表者の山田は,この4月から東京都立大学へと移りました。
ですが,年度はじめからののコロナ禍によって,現在も教育および研究をなかなか進めることはできていません。
そのような中,研究分担者の太田先生から昨年度サンプリングした愛知県伊川津貝塚出土人骨から状態のよいDNAが採取できたとのお知らせをいただきました。
伊川津貝塚の事例は時期的にも晩期の後半にまとまり,同じ埋葬姿勢をとり,一つの埋葬小群を構成するものですが,今回はその中の人骨5体について核DNAを抽出し,血縁関係の有無を調べようとするものです。
もし,上手くいけば,縄文時代の事例としては初となるDNAレベルでの血縁関係の推定例として成果を出すことができます。またひいては,墓域中にある埋葬小群の内容について考古学的な仮説(3世代程度の小家族集団の歴史の一部)を検証することもできるでしょう。
期待したいところです。