また盤状集骨が見つかりました!
以前より調査していた保美貝塚の集骨墓ですが,土壙の底近くから再び二連の盤状集骨が発見されました。
写真を見て分かるように,非常にきれいに四肢骨が配置されています。
四肢骨によって形作られた,正方形の中に腸骨や肋骨をめぐらせ,中央に下顎や頭蓋を置いています。また,四隅には頭蓋の破片を乗せていたようです。
この構造は,上面で見つかった二連の盤状集骨と同じだと思われます。
このことから本例は,土壙掘削後,土壙底に二連の盤状集骨を配置し,その上に四肢骨・頭蓋・下顎・肋骨などの骨を小山状に乗せた後,小山の上部に再び二連の盤状集骨を配し,その北側に被熱した人骨をまとめて置き,さらにその被熱した人骨を大型の土器破片で覆うという,非常に特殊な構造をしていたことが,わかりました。
このような事例は過去において報告されておらず,おそらく日本初の事例になると思われます。
詳細につきましては,学会発表等で公表していきたいと思います。